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コラム / 現場日記

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大規模修繕工事とはどんな工事?目的や費用、工事期間は?気になるポイントを解説!

マンション大規模修繕工事現場

大規模修繕工事はマンション竣工時に計画された長期修繕計画に基づいて、約15年前後のサイクルで行う規模の大きい建物改修工事です。
マンションは竣工後、紫外線、風雨などの影響を受け、少しずつ経年劣化が進みます。この劣化を補修し、長く安全に暮らしていくために必要なのが大規模修繕工事です。

大規模修繕工事の目的は?

【安全への対策】

マンションのコンクリートは躯体にある鉄筋はマンションを支える大切なものです。

鉄筋の弱点は空気や水に触れることによってさびていくこと。
通常、鉄筋はむき出しではなくコンクリート内部にあるため空気や水に触れることはありませんが、ひび割れや亀裂があるとそこから空気や水が内部に侵入し、鉄筋をさびつかせる原因となります。鉄筋の劣化が進むとマンションの躯体へも影響を及ぼしますので、軽度のうちに原因となるひび割れや亀裂を補修していくことが大切です。

【資産価値の向上】

資産価値は「駅から近い」「近隣に商業施設があって便利」など立地によるものと、継続的な丁寧なメンテナンスにより得られるものの2種類があります。大規模修繕工事で得られるのは後者です。ではどのようなメンテナンス、施策により資産価値の向上につながるのでしょうか。

たとえばエントランスのオートロック化や防犯カメラの設置は居住者が安心して暮らすためのセキュリティ対策として多くのマンションで取り入れられているものです。居住者の高齢化にともなってスロープや手すりの設置、段差の解消などバリアフリー化工事も増えており、高齢者の方が快適に暮らせる環境作りが進んでいます。

外壁の塗料を汚れや紫外線に強いものを選択すれば、長期にわたり美しい外観を維持できます。意匠性にこだわりグレードアップした塗料で仕上げればマンションの大幅イメージアップにもつながります。断熱性・遮熱性がある塗料なら室内温度の上昇をおさえ快適な暮らせるだけでなく、省エネや光熱費の削減の効果もあります。

大規模修繕工事の工事期間は?

目安として50戸以下の小規模マンションは3~4ヵ月程度、50戸~100戸の中規模マンションは3~6ヵ月程度、100戸を超える大規模マンションの場合、単純に戸数だけでなくマンションの階数や面積によっても大きく変わりますが、少なくとも6ヵ月以上で規模によっては1年以上となる場合もあります。

大規模修繕工事の費用はどのくらいかかる?

一般的に大規模修繕工事の費用は一戸あたり、おおよそ100万円と言われていますが、マンションの劣化状況や大規模修繕工事の施工内容によって費用は大きく変わってきます。
さらにタワーマンションの場合は足場を組めないためゴンドラを設置が必要であるため、1.5~2倍ほどになると言われています。

大規模修繕工事実施までの準備は?

修繕積立金、長期修繕計画は5年ごとの見直しが推奨されています。
入居後10年頃から大規模修繕工事実施に向けた活動を開始しますが、大規模修繕工事の実施はおおよそ2~3年となるのが一般的です。